前回の続きの施工事例と工事のご説明をさせて頂きます。
今回は家庭で使用する生活用水や在来浴室などの水害に関しての被害や修繕方法のご説明を致します。
在来工法やマンションなどで築年数が古い建物は鉄管を使用していることが多いいです。
特に在来の浴室の場合、洗い場などの土間のコンクリートに埋まっていることが多く経年劣化で水漏れを起こしても気づかず直すのも安易には出来ません。
また、在来浴室に関しては使用しているうちに建物の躯体部分にお湯や水などが侵入して腐食してしまうケースも多いいです。
築50年程度の木造軸組み工法の在来浴室の様子です。
在来の浴室は天井はバスリブという浴室用の天井板が張ってあり、コンクリートの基礎に土台を敷き柱を建て柱の間には455㎜間隔で間柱が建っていて、その柱と間柱に厚み約9㎜程度の杉材の「ラス板」という板を張っています。そのラス板に水やお湯が浸透しないように防水シートを貼り、タイルを団子張りという施工方法で張っています。
洗い場などの床はタイルの下にコンクリートが約10㎝ほど打っていてコンクリートの下は土でかさ上げをしていることが一般的に多いいです。
在来浴室がお湯や水の影響で一番腐食しやすい箇所は脱衣所から浴室に入る入り口付近です。
なぜかというと、濡れた身体で浴室から上がるので浴室入り口箇所は痛みも早く腐食がしやすい箇所になります。
浴室解体後の様子です。
お湯・水が浸透して土台の下半分が腐食してありません。
いくら防水処理をしていいても洗い場は体を洗ったりするときのお湯が長年に渡り浸透をして建物内部の構造体にまで被害が及ぶことが多いいです。
しかし、浴槽が設置してあった場所の土台は直接お湯が掛かりにくいので洗い場と比較すると腐食がしにくい事が多いいです。
脱衣所入り口の土台や水栓が設置してある箇所の土台はほとんど腐食していたので、すべて撤去することにしました。
土台は建物を建てる時にする一番最初の作業です。
その為、土台を交換するということは建物を建てる際の真逆の作業になるので一筋縄ではいかず、とても難易な作業になります。
勿論、撤去作業も大変な作業になり、建物の荷重を支えながら土台を撤去しなくてはなりません。
今回は洗面脱衣所や廊下・トイレなどの床が腐食していたので現状の床を剥がして新しく床下地を組み新規にフローリング材を張ります。
床下地になる根太は一般的に土台に固定していることが多く、床を解体せず土台を交換することは難易な作業になり、土台を交換できても土台に干渉している床に関しての補強がおろそかになる傾向があるので、土台の交換には干渉している床の工事も視野に入れておくことが望ましいです。
古い土台の撤去後、新しい土台を敷きます。
土台の材質は防腐剤を注入されている注入土台を使用します。
本来土台はアンカーボルトといい、基礎のコンクリートからボルトを出し土台に穴を開け土台にめり込まないように座金を間に挟みナットで締め付けます。
しかし、土台の交換をする場合は柱や間柱などを撤去してアンカーボルトを交わし、上から新しい土台をコンクリートの基礎に乗せることになります。
その様な施工方法は不可能に近いです。
では、どのようにボルトで固定するかというと新しい土台ともともとあるコンクリートの基礎に穴を開け「ケミカルアンカー」といい、ガラス管のようなものに入っている「接着系アンカー」を穴を開けたコンクリートの基礎に差し込み新しい土台ともともとあるコンクリートの基礎にボルトを差し込みナットと座金で締め付けます。
「ケミカルアンカー」はかなり強力な接着力があるので差し込んだボルトが抜ける心配はありません。
新しい土台が敷き終わりましたら、柱・間柱の補強に移ります。
これは、建物の角の柱の様子です。
古い土台を撤去して新しく土台を敷いたのですが、柱が腐食していたので土台の上にさらに土台を乗せて柱を補強しました。
今回の場合、柱の下の部分が腐食していたのでこのような補強が出来ましたが、腐食が酷い場合は柱の上の方も腐食している場合もあります。
その様な場合は腐食している箇所の柱を撤去して、柱を差し込み補強するしかありません。
さらに、前回で行ったように古い柱に新しい柱を抱かせて補強をします。
このような補強方法で土台や柱を補強していきます。
現状の給水管と給湯管の様子です。
昔の建物は一般的に鉄管を使用しており、経年の劣化で給水管や給湯管に穴が開くケースも少なくありません。
特に在来の浴室に関しては洗い場などの土間に給水管や給湯管が埋まっていて、在来浴室からユニットバスに入れ替える時に少しの衝撃で錆た鉄管に穴が開くこともあります。
年数が経っている場合、給水管と給湯管の交換した方が、のちに安心して使用が出来ます。
鉄管のまま使用していたら蛇口から赤い錆が混ざった水やお湯が出る事もあります。
このようにコンクリートに埋まっています。
経年で錆が出ているのが分かると思いますが、このような部分が一番危険な状態です。
給水・給湯・追炊き配管の様子です。
新しい給水・給湯・追炊き配管はポリエチレン管を使用しました。
ポリエチレン管は衝撃に強く折れたり破損もしにくいパイプ管です。
材質も軽量で加工が安易に行えるので施工性にも優れています。
また、耐寒性や耐薬品性にも強く腐食もしにくく、環境汚染することがなく健康に配慮する用途にも適している材料なので、住宅にとても適しています。
今回は水道メーターの2次側(敷地内側)から新規に給水管を引き直しました。
床を壊さず水道メータの2次側から給水管を引き直すのも可能ですので、そのようなお悩みがありましたらご相談を承ります。
株式会社狩野建築では、様々リフォーム・修繕工事に対応しています。「リフォームや修繕工事」でお困りごと、ご相談などある場合には、弊社、株式会社狩野建築にお気軽にご相談ください。
次回のブログでは引き続き施工事例とそのご説明をさせて頂きたいと思います。
株式会社狩野建築の対応可能工事
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