フローリングの経年劣化、フローリングの重ね張りで直せること知っていますか?

株式会社狩野建築です。

築年数が30年以上前の木造住宅にお住いの方、廊下や寝室・居間などのフローリングが軋んだり、床が

抜けそうで心配になることはありませんか?

今回の工事のご依頼はこのようなことから始まりました。

新規のお客様で、川崎市宮前区にお住いのT様邸の工事概要のご説明を致します。

今から30年くらい前の木造住宅は床下に防湿コンクリートを打設せず、床下地は根太工法といい、幅35㎜・厚み45㎜の角材を

根太(フローリングの下地)として使用していて、しかも床下断熱材を入れずに根太に直接フローリングを張っていた為、

湿気などでフローリングが年数が経つにつれフローリング自体の強度がなくなるケースが多いです。

現在弊社ではそのようなご依頼も多い為、フローリングの修繕方法などをご紹介します。

          フローリング張替途中

現状のフローリングの強度がなくなった場合、一番仕上がりもきれいで、しかも丈夫に補強する方法は新しいローリングを

古い床の上から張る方法が最適です。

「それだけで補強できるの?」と思う方が大半だと思います。

なぜ、それだけで補強できるかというと・・・

既存のフローリングの厚みが12㎜あり、新規のフローリングの厚みも12㎜あります。新規のフローリングを上から張ることにより

床自体合計24㎜の厚みになるので、床自体の厚みが現状より厚くなります、その分強度が増します。

しかし、ただ上から張るだけでは補強は出来ません。

注意点がいくつかあります。

(注意点)

①必ず根太の上にフローリングを張る。

  *フローリングを張る基本は部屋を広く見せる為、長手方向に張ります。

  例)長手方向とは8畳間の場合は部屋の大きさが約3640㎜×3640㎜の正方形の部屋ですが、6畳間の場合約3640㎜×2730㎜の部屋になります。

    この場合、3640㎜の長さの方から床を張るのが基本です。

しかし、リフォーム工事ではそのような方向に根太が入っていない場合があります。

その場合、短手方向に上からフローリングを張り既存の根太に釘を止めることで新規に張るフローリングがしっかり固定できます。

◎写真は短手方向にフローリングを張っています。

②あまりに抜けそうな床の場合は、部分的に補強してから新規にフローリングを上張りする。

 *経年劣化で今にも抜けそうな床もあると思います。その場合、床を部分的に剥がし12㎜のコンパネを張ることで補強が出来ます。

③床用ボンドを付ける

 *床用ボンドには、ウレタン系シリコン系がありますので、シリコン系を使うことをお勧め致します。

  なぜかというと、万が一ボンドが新規に張るフローリングに付いた場合、シリコン系は拭き取ることが出来ますが、ウレタン系は拭き取り切れず

  後からボンドが付いたところが光などにあたるとボンドの付着跡が目立ち仕上がりも汚くなります。

④既存のフローリングが軋む場合

 *床の軋みの原因は床の釘が止まっていない為おこることが多いので、既存のフローリングを既存の根太にめがけてビスで止めることにより

 軋みが直ることが多いです。

 それでも既存の床が軋む場合は、既存のフローリングを止めてある釘が既存の根太(床下地)の際に止まっていて歩くと際の釘がこすれて

 軋むこともあります。その場合は、既存のフローリングを剥がしこすれている釘をとると直ります。

 また、根太(床下地)の釘が止まっていないケースもあるので根太を止め直すと床の軋みも直るケースがあります。

⑤フローリングのジョイントをずらすことで床の強度は増す。

 *複合フローリングは今も昔も「幅303㎜・長さ1820㎜」のサイズが主流でので、既存のフローリングと同じように張るとフローリングの

 ジョイント箇所が同じ位置になります。

 それでは、増し張りで補強することは出来ません、フローリングの目地の割り付けもありますが、既存の床とのジョイント部は必ずずらして

 張る事です。

 床の割り付けもありますので、1本溝のフローリングがお勧めです。

         1本溝のフローリング(完了)

⑥敷居の高さを確認する

 リビング・廊下・居間などの部屋には必ず出入り口になるドアや引き戸があります。

 また、掃き出し窓などもある場合があります。

 フローリングの厚みは本的に12㎜ありますので出入り口に関しましては、現状の床よりも12㎜以上

 敷居が高くなければ床が敷居よりも上る現象がおきます。

 また、掃き出し窓などの場合、15㎜程度の床見切り材を取り付けないとフローリングの小口が出てしまいますので、

 床を張る前に確認することは必須条件です。

 

これまでの、注意点を気を付ければDIYで自分でも出来るんではないかと思う方も多いと思いますが、フローリングを重ね張りするには

かなりの高度な技術を要します。

なぜかというと、新築木造住宅などでは、壁・内装ドア・幅木などを取り付ける前にフローリングを張りますが、

重ね張りの場合、それらが仕上がっている状態でのフローリング張りなので、鉋を用い敷居・幅木に削ってくっつけなくてはなりません。

壁や敷居なども決して直角やまっすぐではないので、実際プロの大工職人でさえ苦労する作業の一つです。

敷居とフローリングの取り合い

幅木とフローリングの取り合い

 

                       

熟練した職人が張ると敷居との取り合いや、幅木との取り合いも隙間なく床を突き付けることが出来ます。

また、玄関前の廊下などの重ね張りは既存の玄関框が廊下のフローリングの高さに仕上げっている為、L型のリフォーム框

いう製品を取り付けます。

   リフォーム框取り付け後、フローリング張り施工途中

L型リフォーム框とは既存の玄関框の上から玄関框を被せる製品で、各メーカーが製造している玄関框の事です。

固定の仕方はウレタン系の接着剤かシリコン系の接着剤で固定します。

写真は細いピン状の釘で接着剤が乾くまでの間動かないように仮に止めて最後に抜きます。

廊下などのフローリング張りは面積自体少ないが居間などの居室に比べるとかなり難易度が高いです。

廊下施工後

廊下施工後

 

また、2階の廊下などは階段の上段框が既存の廊下の床に合わせて取り付けられている為、見切り材が

必要になります。

階段のリフォームをする場合にはリフォーム框と同様リフォーム階段と言って現状の階段に被せる厚み12㎜程度の

製品も各メーカーでは販売していますが、今回のT様は階段のリフォームをしない為リフォーム階段を使用しませんでしたので、

無垢のタモ材を加工して取り付けました。

             2階廊下

無垢材なので最後に階段に合わせて塗装します。

 

フローリングの工事は出来上がってしまえば、それほど大変な工事には見えませんが、細かな気配りや納まりを考え、

また、職人としての技術も追及される工事の一つです。

 

工事のご依頼のきっかけ

今回ご依頼頂いたお客様は川崎市宮前区にお住いのT様です。

新規のお客様で、株式会社狩野建築のホームページを見て、電話でのご依頼でした。

リフォーム工事をお考えになった理由は現状のフローリングの経年劣化が原因で床が抜けるのが心配になられたことから始まりました。

T様もすごく協力的な方でリフォームをするお部屋を片付けてくれましたので、工事もスムーズに進みました。

工事のご依頼有難うございました。

 

株式会社狩野建築の特徴

弊社、株式会社狩野建築の本社は神奈川県川崎市麻生区東百合丘1-34-28にあり工事事業所は東京都町田市大蔵町大蔵530-1にあります。

主に木造住宅の新築工事やリフォーム工事・水回りのリフォームなどを得意としております。

現役の大工職人が代表を務めておりますので、現地調査・お打ち合わせ・お見積りを経験豊富なスタッフがお伺いいたして、

リフォームプランや具体的な内容まで事細かくご説明して、適正価格のお見積りを致します。

安心してお任せください。

 

 

 

 

 

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