こんにちは、株式会社狩野建築です。
今回は賃貸物件の内装フルリフォームの工事概要のご説明をさせて頂きます。
工事のご依頼は賃貸物件の所有者k様からのご依頼です。
既存流し台
既存浴室
既存トイレ
建物の広さは約40㎡程度、間取りは6帖2間と6帖の台所が1間、それと浴室・トイレがありました。
しかし、廊下から浴室に入るのに脱衣場としての扉がなく、その奥にはトイレがあり、浴室の扉の前に洗濯機置き場
がある為、浴室の前は狭くて使いにくく、しかも洗面化粧台がない状態でした。
今回のリフォームでこの物件の所有者のk様と相談をし、フルリフォームをすることになりました。
流し台撤去
押入れ撤去
天井撤去
解体工事
既存の台所は、幅1800㎜程度の流し台で換気扇は「プロペラファン」その隣には吊戸棚が付いて、床はクッションフロアーを貼っていました。
解体手順としまして、既存のクッションフロアーをまず最初に剥がし、流し台を撤去・分解・排出して足元を良くしてから脚立を掛け、吊戸棚・換気扇の
撤去・分解・排出をしました。
今回のリフォームでは、床は全部剥がさず既存の床に増し張りする予定ですが、流し台の真下の床を剥がさないと
給排水の切り回し工事とガスの切り回し工事が出来ない為、事前に開口部を造り配管工事の施工がスムーズに行えるように段取りをしておきました。
現状では浴室の前を通過してからトイレの出入りをする状態ですが、今回のリフォームでトイレのドアを移設し、浴室の前を通らずトイレに出入りが出来るようにトイレの間仕切り壁
等を解体をしました。
また、現状の電気の容量が小さく、エアコンも分電盤からの専用の回路ではなかった為、廊下の天井を剥がし新たに電気の配線工事をすることになりました。
浴室・トイレ・洗濯版解体
既存床
クロス剥がし
その他にもユニットバスの交換をする為、既設のユニットバスの解体や居室部の床のカーペット剥がし、クロス剥がしなどの解体作業を
終え、水道設備工事・ガス設備工事・電気設備工事などの工事に入ります。
天井張り
設備工事が終わり、造作工事に入ります。
新築注文住宅もリフォーム工事も下地工事が終わりましたらまず最初に天井ホードを張ります。
なぜ天井から張るかというと、脚立での作業になる為フローリングを先に張ると物を落としたりして床などに傷を付けるリスクがあります。
今回は既存の天井がジプトーンという天井材を使用しており、ジプトーンにはクロスを貼ることが出来ないので厚み12.5㎜の石膏ボードを増し張りました。
ジプトーンの場合天井下地が227.5㎜間隔で入っている為、長さ41㎜の石膏ボードビスを150㎜間隔に止めます。
通常石膏ボードを張る場合の天井下地は303㎜間隔で天井下地を組むケースが多いのでかなりしっかりと止めることが出来ました。
また、石膏ボードも「吉野石膏」と「チヨダ」と2種類ありますがメーカーが違う為、石膏ボードの色も違い、吉野石膏は少しザラツキがありますが、チヨダの場合つるつるなので滑りやすいです。
どちらを使用しても問題はありません。
フローリング張り施工中
今回使用したフローリングのメーカーは「ノダ」です。
複層フローリングは大抵どのメーカーも(長さ1820㎜・幅303㎜)とサイズが決まっています。
*無垢フローリングやマンション用(L45)などはサイズが異なります。
まず、フローリング張りは隅出し作業から入ります。
部屋のサイズにより割り振り寸法を出してから張りはじめ、専用のフロアタッカでフローリングを固定していきます。
現在はフローリングを張るのにフロアタッカで打ちますが、昔はスクリューになっている釘頭の小さいフロアー釘というフロアー専用の釘を玄翁(げんのう)で打ち最後は釘締めという道具で釘の頭を締めます。
釘を最後まで締めないと床の軋みの原因になるのでとても重要な作業です。
フローリング張り完了
フローリングを張り終え掃除をして、仕上がり具合を確認して養生をします。
フローリング張りの基本は部屋の長手方向に張る事です。
なぜかというとフローリングのデザインは横目地タイプが主流なので、長手に張る事により部屋自体も広く感じるからです。
しかし、場合により短手に張るケースもあります。
例えば入口ドアなどを設置し部屋を区切る場合ドアの下に床見切り材を入れる場合がありますが、床見切り材を付けたくない場合はフローリングを張り伸ばすので部屋の間取りにより短手になる場合があります。
また、リフォームなどで根太(床下地)が入れてある方向でやむおえず短手に張る場合も少なくありません。
ユニットバス
今回は賃貸なのでTOTOのWHシリーズ(シンプルタイプ)のユニットバスを導入致しました。
賃貸用ですが、今のユニットバスはカラーバリエーションが豊富で一面だけアクセントパネルに出来浴室内も
お洒落です。
追炊きも装備されていて、換気扇も浴室内と洗面脱衣所の換気が同時に出来る2室同時換気扇を取り付けております。
照明もLEDを使用している為、光熱費の削減にもなり、浴室内も明るくサイズも1216タイプ(0.75坪タイプ)なので広さも賃貸にしては申し分ないです。
洗面脱衣所
洗面脱衣所には可動式の棚を3段設置しました。
この場所にはもともと洗濯機置き場があり、脱衣所としては使用するのに不便なので洗濯機置き場を移動して可動棚を設置することにより、洗濯籠を置いたりタオルや着替えなども置くことが出来ます。
また、棚を自由に移動できるので、収納範囲も広がります。
トイレ
トイレの床はクッションフロアー仕上げで
便器・手洗い付きタンクは価格的に手頃なピュアレストQR(TOTO)を設置致して。
便座にはウオッシュレットを取付け、タンクの上には収納スペースとして吊戸棚を取り付けました。
トイレは狭い空間ではありますが、トイレットペーパーを買置きしたり、トイレ用洗剤など収納するものが多い為
吊り戸棚があるとすっきり収納出来ます。
台所
台所の広さは5畳半あります。
リフォーム前は6帖ありましたが、今回のリフォームでトイレを拡張して浴室の前を通らずトイレに入る為、トイレの入り口のドアを既存の台所のスペースを利用したため5畳半の広さの台所になりました。
キッチンはクリナップさんの製品でコンパクトキッチン(コルティ)を導入しました。
コルティはクリナップさんの製品で一番低価格で、特別な機能性はありませんが見た目がお洒落で賃貸でしたら申し分ない製品です。
換気扇はもともとプロペラファンでしたが、今回のリフォームでシロッコファンにし、吊戸棚を設置し、流し元灯は手をかざすと照明するセンサーライトを取り付けました。
キッチンのキャビネットも引き出しなので出し入れもしやすくとても使いやすいです。
洋室
洋室の広さは6帖あります。
床材は「挽き板フローリング」を使用しています。
「挽き板フローリング」とは無垢の木材を薄く鋸で挽くという由来があり、薄く挽いた単板を合板基材などに張り合わせたフローリング材の事を言います。
賃貸にはもったいないかもしれませんが、かなり高級感のあるお部屋になりました。
エアコンを取り付ける位置には化粧パネルを張りました。
なぜ化粧パネルを張ったかというと、賃貸の場合特にですが、借主の入れ替わりもありクロスを貼り替えることが多いので、クロスを貼り替える際にエアコンが干渉しない為に化粧パネルを張りました。
弊社はリフォーム工事は勿論ですが、新築注文住宅などもこのような施工方法をしており、御引き渡し後にも将来性の事を常に考え取り組んでをります。
天井クロスは木目調のクロスで壁一面をアクセントクロスにすることでお洒落な空間を生み出します。
洗面脱衣所
洗面脱衣所はもとものトイレ(入り口ドア)のスペースを利用しました。
洗面化粧台は幅600㎜の洗面化粧台で製品は「Vシリーズ」といい、TOTOの製品を導入致しました。
洗面化粧台を600㎜と小さめにして洗面化粧台のサイズに壁を造り、トイレを少しでも広くなるような造りにしました。
洗面化粧台の両サイドには水が掛かっても拭き取れるように防水パネルを張り、壁は花柄のクロスを貼り天井には浴室の換気と洗面所の換気が出来るよう2室同時換気を設置しました。
寝室
寝室の広さは6帖あります。
寝室の床は洋室と同じく「挽き板フローリング」を使用しています。
電気の照明はライディングレールを設置し、電球色のペンダントライトを2つ取り付けることによりお洒落で落ち着いた寝室になります。
クロスも洋室と同様で木目の天井にアクセントクロスにして、1間のクローゼットがある為、収納スペースにも困りません。
寝室なので落ち着いた空間でリラックスができるように床はウォールナットにしました。
洗濯機置き場
リフォーム前の洗濯機置き場は浴室前にあり、浴室付近が狭かったのですが、今回のリフォームで洗濯機置き場を廊下のデッドスペースに設けました。
リフォーム前は排水の勾配がとれるか心配でしたが、問題なく排水の勾配もとれ、給水を移設しコンセントを増設し洗濯版を設置して浴室の前から洗濯機置き場を移動しました。
しかし廊下のデッドスペースを利用したため、玄関を開けたら洗濯機が丸見えの為アコーデオンカーテンでを設置し、使用時以外の時はアコーデオンカーテンを閉めることにより洗濯機が玄関から見えなくなります。
洗濯機周辺には洗剤や柔軟剤等を収納して出し入れがしやすくないと不便なので、壁の中のデッドスペースを利用し、埋め込み式の収納棚を設置して、洗濯機上部には吊戸棚を設置することにより狭い空間でも収納スペースを確保し、吊戸棚の下にハンガーパイプを設置して洗濯ハンガーなども掛けられるようにしました。
内装リフォーム完了
今回のリフォーム工事の目的
①若者向けにお洒落な空間をつくる。
②限られた空間の中で最大限に収納スペースを確保する。
株式会社狩野建築の経歴
弊社、株式会社狩野建築は川崎市麻生区に本社があり工事事業所は東京都町田市にあります。
代表の狩野雅士は平成5年に父の元で大工の修行を始め、5年間の修業期間を終え平成10年に独立をして
建設会社などから大工工事のみ受注していましたが、建設会社の下請けではお客様に金額面や仕上がり面などで満足してもらえる建物が
造れていないのではないかと思い、平成15年に下請けを脱退しました。
最初は細かな工事が多かったのですが、少しずつ元受けの実績を積み平成24年に一般建設業の建築一式の許可を取得
その後個人事業主「狩野建築」で元受け事業を継続して、令和3年9月15日「株式会社狩野建築」を設立しました。
株式会社狩野建築の得意な工事
弊社、株式会社狩野建築の代表狩野雅士は現役の大工職人で平成5年から父の元で木造住宅の修業をしていた為、
木造住宅を得意としています。
当時は新築工事が多かった為、今まで数えきれないほどの棟数を建ててきました。
大工としての経験も多く得意とする工事は①新築注文住宅 ②ユニットバスやシステムキッチンなどの水回りのリフォーム
③内装リフォーム ④外壁・屋根などのリフォーム ⑤建物フルリフォームなどの大規模工事を得意としております。